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Arts & Crafts

弓の美術工芸やデザインにフォーカスした企画です

E.A. Ouchardが作った金鼈甲のコンスティレーション(星座)の弓を初めて見たときの感動はいつまでも忘れることがありません。赤茶の艶やかな鼈甲に星型にカットしたゴールド板をインレイしたものでそれは大変美しいものでした。弓作りには美術工芸品という一面があって、昔から多くの弓メーカーが斬新なデザインを弓作りに取り入れて参りました。近年ではジルズ・ネアやエマニュエル・ベジャンといったメーカーが個性的な弓を多く作っています。

何か新しいデザインの弓を作ってみたいとかねてより考えていましたが、実現する為の技術や構造のイメージが全く掴めていないこともあり、まずは実際に手を動かしながら昔の埋もれている技術やデザインを一つ一つ再現していくのが良いのではないかと思っています。

 

タイトルのアーツ&クラフツは私が学んだCaliforinia College of Arts & Craftsよりとりました。原点に立ち返り、今この時代に手仕事をやる意味についてあらためて考えたいとの想いからつけました。取り敢えず始めたプロトタイプのようなものですが、これをいつか新しい弓の表現に繋げていきたいと考えております。

#1 Stanhope スタンホープ

ジェー・ビー・ビヨーム(J.B.Vuillaume)工房のシモンなどによって1840~1857年に製作された弓にはスタンホープと呼ばれる小さな写真をフロッグの貝目に入れたものがあります。貝目の中心に小さな写真を入れたレンズが入っており、覗くとビヨームやパガニーニ、ストラディバリが見えるというものです。今回はビヨームとクライスラーのスタンホープを使いタリスマン風のキーホルダーを作ってみました。中心のレンズを覗くとビヨームとクライスラーがそれぞれ見えます。

材料:950SILVER、アイレット、黒檀、アワビ、スタンホープ 

ビヨーム
クライスラー
スタンホープキーホルダー
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