Rehair 毛替
良い毛替えとは150~180本の毛(バイオリンの場合)を均等な長さに揃え一本のリボンにまとめあげることだと思います。職人が振動を伝える為に必要なあるべき状態と方法を知っているか否かで、弓のレスポンスや演奏性能が大きく変わってきます。弓毛を丹念にまとめあげることで弓は本来の演奏性能を取り戻します。
毛の量について
一般的に毛の量を増やせば音は大きく、音色はまるくなり、反応(レスポンス)は遅くなる傾向があります。
一方、毛の量を減らすと音は小さくなり、音色はシャープになって、反応が速くなります。これは弓毛が弦に対して
“点”で当たるか“面”で当たるかをイメージすると違いが捉えやすいと思います。
毛替えをご希望の際はメールフォームまたはお電話にてご予約をいただくと、当日約1時間で仕上げてお渡しいたします。
弓の修理・毛替えは宅配でも承っております。詳細はこちら。
Restoration 修復
18紀にトゥルト(Tourte)の使用した銀には少量の鉄(0.2%~)や鉛(0.1%)などの成分が混じっています。製錬の過程でそうなったのか、精錬の技術の問題なのかはわかりませんが、現在多くのメーカーが用いる925銀や950銀とは異なるものです。
トゥルトが18世紀にモダンボウを作ってからというもの、弓は現在我々が目にする形となりました。以降数えきれない程多くのメーカー達が様々な素材と設計で弓を作ってきました。これらのメーカー達が遺した製作の意図や痕跡を理解し、再現することは自分にとって無上の喜びであり、ライフワークの一つになりつつあります。使用する素材やメーカーの年代とスタイルに気を配り、弓の価値を高めるような修復を提案致します。
スティック折れ修理
エンド割れ修理
ヘッド飛び修理
ネジ穴ブッシング
フルール製作
ニス直し
Adjustment 調整
自分に合った弓を選ぶことが一番大事なことだと思いますが、「もっと自由にカスタマイズして弓の可能性を探る!」
そのような文化があっても良いのではないかと日々弓を作りながら考えています。
弓の反り・重量・バランスはある程度弓の完成後にプレーヤーの好みに合わせて調整することのできる"Variable"(変数)です。また、奏者の手の大きさによって巻き革の厚みを変えると弓の弦に対する角度が変わり演奏感ががらりと変わります。些細なことですが弓の印象を大きく変える為、重要なポイントと言えます。
長年弓の製作や修復に携わる中でほんの僅かなことで弓が劇的に変化して弾けるものになるということを何度も経験して参りました。その経験から多くの弓は調整しだいで何とかなるものだと考えています。是非ご相談下さい。
反り調整
Replica レプリカ製作
もともと修理で弓のスティックやフロッグのレプリカを作ることはありましたが、「スペアもやっぱり慣れ親しんだ自分の弓がいい」「思い出がある」という方の為にレプリカ製作を開始します。
弓のスティックのみ、フロッグのみの製作も承っております。ご相談ください。
一連の流れ(約1か月)