弓の学校
2025年4月6日よりしばらくの間、弓の高度な修復技術を習得する教室をはじめます。
海外では弓の専門の職人が多くいて弓をやろうと決めた次世代の職人達も次々と育っていますが、日本にはそのような土壌がもともとありません。弓職人が数える程しかおらず、日本の弓の修復を長年担ってこられた先輩方も今後工房を閉めていくことになります。まずは弓に携わる人が増えないことには国内の弓の技術水準も上がらないと考えて、取り敢えず修復からやってみようと思います。第二次世界大戦後にフランスのミルクールには製作学校が出来て、衰退したフランスの弓作りを復興させました。アメリカにはオーバリンや各地でワークショップがあり、最近ではラーニングトレードシークレットいう短期のワークショップで学んだ若者達が弓職人として活躍しています。個人で出来る事は僅かながら、この地で似たようなことが出来ないかと考えております。
日時:2025年4月6日以降の日曜日、11時から~17時まで
期間:約半年、用意したカリキュラムを完了するまで
募集人数:若干名
応募資格・応募方法:次世代の、弦楽器製作経験がある方や木工の基礎を習得している方が対象となります。
メールフォームよりお問い合わせください。
費用:各回¥8,800(込) ※特殊な材料や工具以外はご自身でご用意ください。
■前半の部 弓を一本製作
弓の製作を一通り行うことで修復や再生に必要な工程の理解および技術の習得を目指します。弓職人が使う道具の準備も併せて行います。
DAY1 材料の選び方、テンプレート、道具の説明、製材、粗削り、反り入れ
DAY2~DAY6 フロッグ製作―黒檀製材、フルール製作etc.
DAY7 ボタン製作―時計旋盤、ロウ付け
DAY8 スティック製作―フェイスプレート、穴あけ、モ―ティス
DAY9~DAY11 フロッグ合わせ、スティック仕上げ、フロッグ仕上げ、調整
DAY12 ニス、毛張り、調整、ラッピング
■後半の部 修復
DAY13 スティックハンドル部分の修理―ブッシング、摩耗修理、割れ、折れ
DAY14 各種ネジ交換
DAY15~DAY16 スティック接ぎ各種
DAY17 フロッグ接ぎ、欠けの修復など
DAY18~DAY20 反り、バランス、演奏性の調整、補修予備日